いらっしゃいませ。ワタリです。
このブログは新卒で小売業に入社し、店舗勤務→人材業界→IT業界と異業種転職をしてきた実体験をもとに、異業種転職のポイントをまとめています。
私は2回、未経験の異業種へ転職を成功させていますが、実は一度転職に失敗しています。
その時の事例と、なぜ転職に失敗したのかを振り返ります。
結論:「辞めたい」が「やりたい」に変わらないと、納得感が無く本気になれない
店舗勤務からの転職失敗体験

この記事では失敗を、「納得のいく転職ができず、転職活動を中止したこと」として書いていきます。
経緯
20代半ば、店舗の売場責任者を任され四苦八苦しながら日々仕事をしていました。所属していたのは大型店で、従業員数も来店客数もとても多かったです。その店舗は全国的に見ても重篤クレームがとても多い店舗で、クレームが多いということは火がつきやすく、炎上しやすいということでもありました。
店舗勤務の方は想像できるかと思いますが、「責任者出せ!」と言われた時には役職が付いている社員が出ないとさらに炎上します。かといっていきなり店長が出ると何かあった時にその上はいないので、通常売場責任者が対応していました。
クレームが多い(かつ炎上しやすい)店舗×クレーム対応を一番やるポジションということで、後から考えると割とメンタルを削っていたように思います。
それでも店舗の従業員が良い人だったので頑張れていましたが、店長が代わって状況が変わりました。
新しい店長はパワー系で兄貴分気質な人で、仕事はでき実績もあるのですが、すぐにキレる人でした。当時はクレーム対応でそもそも感覚がおかしくなっていたので麻痺していましたが、後からパートのおばちゃんにパワハラで心配していたと言われたのを覚えています。
初めての転職活動をしたのはこの店長が着任して数ヶ月後でした。
転職理由
正直、はっきりとした転職理由はありませんでした。当時毎日考えていたのは、
- 「明日もクレームくるんだろうな」
- 「明日も怒られるんだろうな」
- 「仕事行きたくないな〜」
ということです。そのせいか、「転職したい!」という強い気持ちはないけどなんとなく「辞めたい」とは思っている状態がずっと続いていました。「辞めるなら転職しないと給料もらえない」と考えてとりあえず転職サイトに登録したのが最初です。
転職活動内容
当時転職活動でやったことはごく普通で、その後の2回の異業種転職もそう変わりません。
- 転職サイトへ登録
- 転職エージェントへ登録・相談
- 転職サイトから紹介された求人に応募
- 面接
これといって転職先の希望は無く、今の経験が活かせる、土日休みのホワイト企業ならOK、等今思うとダメダメでした。登録したのが大手の転職サイトやエージェントだったこと、まだ年齢が20代半ばだったからか、思いのほか未経験でも書類は通り面接には呼ばれました。当時は景気が良く売り手市場だったので、未経験でふわっとした希望でも選考に進んで驚いたものです。
平日休みだったので、面談や面接などの日程調整が楽というのは店舗勤務の良いところでした。
結果
結果的には、納得のいく転職ができず、段々とフェードアウトし転職活動を終了しました。
転職エージェントが優秀な方だったのは感じていたのですが、おかげさまで未経験でもいくつかの企業で最終面接まで呼ばれていました。それらの企業の最終面接にいく前に辞退、転職サイトを退会しています。
納得がいかずフェードアウトした理由は、
- 選考の進んでいた企業・職種に魅力を感じられなかった
- 転職しても、その後のキャリアの展望がイメージできなかった
- 転職しても、また何となく嫌になって辞めたくなる気がした(直感)
- 「未経験歓迎」で募集しているものの、本当に誰でも良いから欲しい企業に当たった
- 現職はしんどいが、自分が何をしたいのか結局わからなくなった
です。自分の性格的に、自分で考えて納得して「これやりたい!」とならないとやる気が出ないことが多いので、良い判断だったと思います。
その後、同じ店舗で勤務することを選びました。
一年ほどで相性の悪かった店長が異動、自分も異動&昇進し経験値を高めていくことができたのは幸いです。転職活動のフェードアウトから数年、やりたいこととその先がイメージできるようになってきたタイミングで、店舗勤務から人材業界の営業職へ転職しました。
転職失敗理由

自分がどうしたいか・どうなっていないかが明確になっていなかったのが一番の理由です。それには2つの要因があります。
①スタンスの問題 ②転職の情報収集不足
スタンスの問題
これといってやりたいことはないけど今の仕事の状況はしんどいし、自分に合う良い感じの求人を紹介して欲しい、というスタンスでした。アホかと思いますが、当時は自分がどうしたいなどを考えることすら思いつかない状況でした。それでも最終面接まで持っていってくれた転職エージェントは優秀な方だったと思います。
しかし、これでは転職エージェントとしても私に合った求人を紹介することはできません。「人が足りていなくて応募すればある程度通る企業」「人の入れ替わりが激しくて常に同じ求人で募集を掛けている企業」の中で、相性の良さそうなところを紹介するのが精一杯です。
仮に入社しても使い捨てられていたかもしれません。ちなみに、こういう求人では「未経験歓迎!」と強調されていることがよくあるので気をつけてください。
情報収集不足
当時、地方の店舗勤務・平日休み・転職が少ない会社(結婚退職などは割と多かったです)だったこともあり、直接誰かの転職経験を聞くのが難しい環境でした。当時は友人にも転職経験者はほとんいなかったのもあります。
クチコミサイトなどで気になる企業の投稿は調べていた程度で、転職エージェントにもあまり相談していませんでした。応募企業の詳細や面接対策、そもそも自分のキャリアをどうしたいのかなどをどれも具体的にしないままだったので、選考が進んでも納得感が無く、なんとなくの転職活動になっていました。
転職成功要因(その後)

失敗した経験を反省し、やり方を変えたことで2回目の転職活動では納得のいく転職ができました。
①自分を売り込むスタンスにする ②実際に転職した人に経験を聞き、自分の考えを伝え壁打ちしてもらう
自分を売り込むスタンスにする
失敗した時とはスタンスを逆転させ、まずは自分の考えを言語化することを優先しました。
- 自分が何をしたいのか
- どういう状態になっていたいのか
- そのために何が必要なのか
- 今の自分には何ができるのか
- これから身につけるべきことは何か
これらをしっかり考え言語化したことによって、転職希望を明確にすることができました。未経験の異業種への転職が必要だったため、転職エージェントにかなりの相談を重ね対策を立てながら選考を進めていきました。とても相性も良い優秀なエージェントに出会えたのがラッキーでした。
異業種への転職だったので、求人の必須条件は基本的に掠りませんでしたが、店舗での「マネジメント経験」は評価されることが多かったです。代わりに、歓迎要件の中でポータブルスキルが該当するものは積極的に応募するようにしていました。
自分の将来の希望と現在が明確になっていることで、面接でもはっきりと自分自身を提案することができ、成功できたのだと思っています。
経験者に相談し壁打ちしてもらう
転職エージェントへの相談を頻繁にするようにしていたことに加え、エージェント自身に転職経験があればその人の話や考えも聞くことができました(当然、関係性ができていればの話ですが)。また、この時には転職ブログやSNSで転職経験を発信する人も増えていたり、友人知人で転職経験のある人に連絡をとって経験談やアドバイスをもらうようにしていました。
当然人によって考え方は異なる上、最終的に「人による」話ではあります。ただ、話を聞く中で当然転職相談にはなってくるので、自分の考えていることを話すことで足りない部分を洗練させていくのにとても良いトレーニングになりました。
こういった成功体験についての詳細は下記の記事をご覧ください。
やはり、なんとなく「辞めたい」ではなく、今後自分が何を「やりたい」のかはっきりさせ、納得できるようにしたことが一番重要でした。
とはいえ、仕事をしていて心の調子が悪くなってしまったり、体に支障が出てきてしまう、ハラスメントが横行しているような職場であれば先に辞めてしまった方が良いとは思います。
そうでなければ、自分の考えを明確にすることを優先すべきです。やるべきことも見えてくるので、将来に繋げるために成果を出すべくしっかり取り組めるようになります。
よかったら、一度丁寧に言語化してみることをお勧めします。
この失敗段が皆さんの転職活動のお役に立つと嬉しいです。
ありがとうございました。またどうぞお越しくださいませ。