いらっしゃいませ。ワタリです。
このブログは新卒で小売業に入社し、店舗勤務→人材業界→IT業界と、2回の異業種転職をしてきた実体験をもとに、異業種転職のポイントをまとめています。
今回は、異業種転職が成功するまでのプロセスをまとめています。漠然と転職に関心を持ってから入社まで、ざっくりと4つの時期で17のプロセスを経ています。大きな方向性を掴み、転職活動の計画を立ててください。
ちなみに私は2回異業種転職をしましたが、1回目は11ヶ月・2回目は3ヶ月ほどかかっています。
思い立ち
転職しよう!という強い思いがなくとも、「仕事嫌だな」「他の仕事ってどういうのがあるんだろう」「転職したら年収はいくらぐらいになる?」など、今の仕事以外のことを考え始める時期です。
- 転職や他の仕事の情報収集
- 転職サイトへの登録
でした。有効だったのは「とりあえず転職サイトに登録」で、メールで送られてくる各業界・職種・求人などの情報を読んでいるだけで少しずつ知識が深まっていきます。
自己分析を始める
まずは自己分析を始めます。職歴やスキル、経験などを洗い出してください。自己分析のポイントについては下記の記事をご覧ください。
転職サイトに登録
自分一人で考えているのには限界があり、情報を深めるには転職サイトへの登録をオススメします。転職サイトに登録するというとハードルが高そうに思えますが、私は「とりあえず登録」推奨派です。理由としては、
- web検索では一つ一つ見る必要がある業界・職種情報がまとまっている
- 実際の求人を見ることができる
- 自分で調べなくともメールで求人情報やオススメ情報が自動的に送られてくる
- 新しい情報に触れ続けることで「とりあえずやってみるか」というやる気が出てくる
- 転職活動や情報収集はいつでも止めていい(退会すればOK)
何事も「やる気が出てきたらその時行動しよう」と思いがちですが、実は逆で「行動すると段々面白くなってきてやる気が出てくる」ようになっています。「転職活動」と考えるとなかなか手が出ませんが、「とりあえず転職サイトに登録して情報収集してみる」だけでも色々な仕事内容や年収具合を知ることができます。私自身、仕事に不満を抱えていたときに情報収集を進めていくことで「今より良くなるかもしれない」と前向きな気持ちが出てきました。
オススメの転職サイトは下記にまとめてあるのでぜひ登録し、情報収集してみてください。
転職サイトで職務経歴書・履歴書を作成
転職では「職務経歴書」「履歴書」の2つの書類が必須です。履歴書はこれまでに書いたことがあると思いますが、職務経歴書は初めて聞いたということもあると思います。
職務経歴書とは、簡単に言うと「仕事についての自分の説明書」です。これまでの職歴(企業・部門・部署・役職・担当)やスキル、自己PRなどを書く必要があります。とはいえ、初めてだと何をどのように書けば良いのかわからないと思います。そこで、私は転職サイト(特にリクナビNEXT)の機能で作成することをオススメします。
オススメする理由は、
- 指示された内容を入力していけば自動で書類形式にしてくれる
- 作成した書類はワードでダウンロード可能、修正は自分でできる
- 企業ロゴが入っていないので、そのまま応募企業へ提出できる
です。自分でまっさらなワードで0から作り始めるよりも圧倒的に早く・確実に作成できます。一度職務経歴書を作ってしまえば、転職エージェントに相談するのもスムーズな上、ブラッシュアップしてもらうこともできます。ぜひ転職サイトに登録して書類を作ってみてください。
相談
職務経歴書ができたら、次は転職エージェントに登録、相談して自己分析や企業分析など、応募に向けた下準備を進めていきます。
転職サイトの登録でもそうですが、転職エージェントに相談したとしても転職活動はいつでも止めることができます。場合によっては、「今は転職しない方がいい」と言ってくれるようなエージェントがいると信頼できるので、その時がきたら改めて相談するようにしても良いかと思います。
- 転職エージェントに登録、面談
- 自己分析の強化
- 応募の方向性付け
- 企業分析の深掘り
転職エージェントへ登録
まずは転職エージェントに登録しましょう。最初はリクルートエージェント
やdoda
、パソナキャリア
などの総合系のエージェントに登録、相談した上で、状況に合わせて若手向けやハイキャリア向けなどを追加していくと良いかと思います。
重要なのは「複数のエージェントに登録する」ということです。それによって
- 自分と相性の良い担当者と出会う確率が上がる
- 考えていることや希望について、セカンドオピニオンのように精査することができる
ことが狙いです。信頼できるキャリアパートナーのような人が見つかると、その後の転職活動だけでなく転職後のキャリア形成でもとても心強くなります。
オススメの転職エージェントはこちらの記事の後半をご確認ください。
自己分析の深掘り
転職を思い立った最初に簡単に自己分析を始めているとは思いますが、それをもっと深掘りしていきましょう。こちらの記事を参考にしていただきながら、転職エージェントに壁打ちしてもらいながら自分自身のことを言語化していってください。
応募先の方向性固め
自己分析を深めていくと「自分が何をしたいのか」「自分がどういう仕事の仕方を求めているのか」などが明確になっていきます。そうすると、どういう業種・職種・働き方・企業規模・企業風土が相性が良いのかがわかってきます。
転職エージェントに相談し、サンプルで実際の求人を見せてもらいながらどういった求人に応募していくのか方向性を決めましょう。
職種を変える場合、そもそも門前払いになってしまうケースもあります。未経験でも受け入れがある職種をまとめたものがありますので、下記もご覧ください。
企業分析・企業実態ヒアリング
応募する方向性が固まったら、企業一つ一つの内容を分析しましょう。
転職エージェントの利用ではここがとても有効です。転職エージェントは転職希望者担当とは別に、企業担当がいます。企業担当者は「事業を進めるにあたってどういう人材を入れるか」「企業(部門)の実態はどうなっているのか」を日々ディスカッションしており、「実際のところどうなのか」を知っています。
転職エージェントによっては、企業担当に直接ヒアリングする機会を設けてくれることもありますので、特に志望度の高い企業についてはお願いしてみてください。
企業分析に役立ったサービスは下記の記事にまとめていますので使ってみてください。
接触
応募の方向性が決まったら、実際に企業と接触していくフェーズに入ります。
カジュアル面談
最近では、面接に入る前にカジュアル面談という形でお互いを知る機会を設けることも増えています。特にビズリーチなどのスカウトが活発な転職サイトを利用していると、「カジュアル面談しませんか」というスカウトメールが企業から届きますので活用してください。
- スカウトメールがきっかけになることが多い(スカウトメールはヘッドハンティングではありません)
- 面接ではないので、企業も自己紹介をしながらざっくばらんにお互いを知ることができる
- 実際に入社した場合に配属される部署やチームの人が出てくることが多いので、職場や人の雰囲気を掴みやすい
- カジュアル”面談”なのに志望動機を聞かれる場合はその企業は避けた方がいい(そもそもまだ志望していない)
応募(書類審査)
「この企業に興味がある」と思ったら応募し、書類審査に進むことになります。転職エージェントに紹介してもらった求人の場合、エージェントが企業へ書類を提出します。
- 書類審査の通過率は30〜50%程度
- 異業種転職では半分ぐらいになると思っておく(異職種ならさらに下がる)
- 職務経歴書は応募する企業ごとに修正する(転職エージェントに企業に合わせた添削を相談)
- どこのエージェントから・どの企業の・どの求人に応募したのか記録しておく(一年間は同じ企業/求人に応募不可などのルールがあるため重複すると門前払い)
転職エージェントから太鼓判を押される場合には、企業へ強くプッシュしてくれることもあります。個人で採用HPから直接応募する場合よりも追い風になるので通過率が大幅に上がります。そのため、転職エージェントからも「この人を推薦してあげたい」と思ってもらえるようなコミュニケーションを日頃から心がけるようにしましょう。
面接対策
書類審査を通過し、面接日程が決まったら対策をしましょう。ここでも転職エージェントに相談します。応答する内容を強化したり、模擬面接を行ってフィードバックをしてくれることもあるので、特に初めての面接や志望度の高い企業の面接前にはぜひ相談してみてください。
面接前に必ず準備すべき内容については下記の記事を参考にしてください。
面接
実際に面接に臨みます。取り繕わずにありのまま考えていることをお話ししましょう。合否を決めるのは企業ですが、「あ、この企業合わないかも」という感覚がある場合はその直感を信じることをオススメします。
転職での面接回数は2回であることが多かったです。初回は配属される部門のマネージャーや部長など実際に働く事になる部署の上司や所属長、最終面接では役員面接という具合です。
それぞれの注意点はまとめ次第記事を作ろうと思っています。
内々定
内々定がもらえると、晴れて一区切りということになります。ただし、入社するかどうかの判断をする必要がありますので、転職エージェントや企業に回答期日を確認して期限内に回答しましょう。
退職準備
内々定後、転職することを回答してからは現職企業とのやりとりをしていくことになります。
退職報告
内々定後の大きな関門が退職報告です。重要なことは退職の相談ではなく報告をするということです。とはいえ、業務の兼ね合いで相談する必要がある部分もありますので必要に応じ交渉しましょう。
報告すること | 相談すること |
辞めるということ | 退職日 |
希望退職日 | 最終出社日 |
希望最終出社日 | 業務の引き継ぎ |
有休消化 | 退職までの業務配分 |
引き継ぎ
現在やっている業務に限らず、これまで携わってきた仕事全般を引き継ぎましょう。個人的にうまくいったのは
- 職務経歴書を作成する段階で過去携わった仕事を整理し始める
- マニュアルや手順書、業務フローなどドキュメント化できるものは事前に作成しておく(これをやっておくと引き継ぎするときリスト化してメールで済みます)
- 業務ごとに共有先を事前に整理しリスト化しておく
- 削除しておくべき不要なデータベースは削除しておく
- 入力を後回しにしていたデータを入力しておく
退職手続き
具体的な手続きはおそらく人事部門と実施することになると思います。提出が遅れるとややこしくなるので早めに済ませましょう。
持株会や確定拠出年金に加入している人は別途それらも手続きが必要です。確定拠出年金は転職先の企業でも持ち越せることがありますので、入社準備の段階で転職先の人事部門に確認しておきましょう。
入社準備
書類作成が続きます。基本的には転職先の人事部門から書類一式とタスクリストが送られてくるので、手順に沿って作成、提出します。
役所に回収しに行く必要があるもの、健康診断の受診をはじめ、自分は作業しても時間がかかるものもありますので、退職手続きと同様早めに済ませましょう。引っ越しを伴う場合、退職前の企業・転職先の企業ともに何月何日まではどこの住所、いつから新しい住所というのを共有しておく必要があります。
私は転職する度引越しが発生していたのでやるべきことが多くなり、抜け漏れが発生して大変でした。「誰に」「何を」「いつまでに」手続きしなければならないか分かりやすく整理しておくことをオススメします。
入社
晴れて入社です。入社直後は各種手続きに追われると思いますが、この入社直後にどういう行動をするかで定着の具合や周りの見方が変わりその後の仕事のしやすさに大きく影響します。「新人なので…」というより、「新人ですが!」というスタンスで積極的にいくことを強くオススメします。
- 顔と名前をなるべく早く覚える
- 自分から挨拶する
- 自分から質問する(〜〜という理由で◯◯なのかと考えていますが、認識は合っていますか(如何ですか))
- (特に初期は)電話を取る、議事録を作るなどの作業を吸収する
この辺りをやっていると入社後に齟齬は発生しなかったと記憶しています。リモート下での入社となると、職場やメンバー、仕事の進め方などの雰囲気や肌感覚がなかなか掴めないため、なおさら積極的にコミュニケーションする必要があります。しかし、リモートの場合チャットを初めテキストコミュニケーション中心になるので、自分の考えを整理した上で相談できるのは判断しやすくなるというメリットもあります。
積極的な人を嫌がることはそうそうありませんので、初期はちょっと背伸びしてスタンスを見せましょう。
以上、これまでの転職プロセスを4つの時期・17のプロセスで紹介しました。詳細をご紹介できていない項目は今後個別の記事を作成していきますので、改めてご覧ください。
この記事が転職活動の一助になると嬉しいです。ご覧いただきありがとうございました。
またどうぞお越しくださいませ。